2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧
少なくとも、もう少しはやく林達夫『歴史の暮方』に辿り着かなければならなかったのはあまりにも明らかで、少なくとも7年前には辿り着けたろうにと思いつつ、一方で、すくなくとも、今、読めたことはよしとしたと思います。植物園にも、鶏にも、そうです、…
山口昌男編『林達夫座談集 世界は舞台』、はいはい。大江健三郎さんなどもご出席。もちろん、というか、再び頭の上を…
林達夫・久野収『思想のドラマトゥルギー』、いやや、どんどん頭上を言葉が飛び交っています…
なんとなく、今日は、活字を読まない1日にしました。あ、ちょっとだけ新聞は見ちゃったけれど。なかなかないので、貴重でやんす。熱海/上野のサクラを観ました(笑)
今月は、勉強になるほんとの出会いが多いですが、これは本じゃなくて、読む方(私)の時間的余裕の問題かも知れません。渡邊一民『林達夫とその時代』、これもまた、家族で賑わうマックでよんだけれど、ずいぶん燃えました(萌えではなく)。いろいろ関連本…
足立和浩『戯れのエクリチュール』というタイトルから想像されるとおりのデリダ本ですが、1978年に堕されてものです。某大学前の古書店でGETし、再読。線を引き出したら船だらけになるのだけれど、引用の大変しにくいタイプの本です。面白いけど。
昨日、超混んでるという五島美術館に「よみがえる源氏物語絵巻」いってきました。駅から、1〜3時間待ちの貼り紙がでていて… 絵巻というより、オバサンの生態をつぶさにみて、早々に退散する。図録も僕にはぴんとこなくて、佐野みどり『じっくり見たい『源…
中村三春さんのビブリオで知ったような気になっていたのですが、アイロニーで検索してHITしたリンダ・ハッチオン『アイロニーのエッジ その理論と政治学』読みました。エッジに色々かけてることも含めて、良くも悪くも海外理論書らしい本で、いささか僕は苦…
部分部分で読んでいた川端康成『文芸時評』をようやく通読。いよいよ、文芸時評が活字で某社から出る(出た?)ようですが、1人の人間がかいたものをまとめてよめるのは、本当に便利。にしても、たとえカワバタとはいえ、こんなに小説を読んでいたのだとい…
いつも本はカバーを取って読んでるんだけど、カバーを取るとピンクで、しかもこういう内容っていう、井上章一&関西性欲研究会『性の用語集』は、本当に、まっぴるまののどかな東武伊勢崎線には不似合いで、いたたまれない気持ちでした。でも、色々勉強とい…
今泉文子さんの『ロマン主義の誕生 ノヴァーリスとイェーナの前衛たち』を読む。ご本人も認めるように多分に「読み物」なのですが、こういうのは、もっと前に読んでおけよ、俺。
何年越しでしょう、お買い得には違いないのですが、このあつくてしょうがない『松本清張の世界』をようやく読み終えました。「読破」というコトバにも実感がこもります…
松浦寿輝さん(『エッフェル塔試論』!)を想起しがちな仕事ですけれど、山田登世子さんの仕事は本当に素敵です。『メディア都市パリ』は、タイトルに収斂することのないたいへん豊かな仕事です、それがフィクションであるにせよ。そして、蓮実重彦の解説も…
かねてより(?)、その「わかりやすさ」を危ぶんでいる内田樹さんの、『先生はえらい』を、立ち読みした出だしがなかなかだったので、通読してみる。相変わらず分かりやすく、その分危うく、しかもラカンまで出てくるのだけれど、僕はもうちょっと、馬鹿でい…
岡崎京子さんの『Pink』! これは傑作、確かに傑作です。なんというか、一時期の村上龍が発散していたものに近しい「勇気」をくれます。
村上春樹『羊をめぐる冒険(下)』読了。やはり、村上春樹は、われらの、永遠の「喪失」の作家です。リリシズムという言い方が初めてしっくり来るような形で読み終えることになりました。はしょっては意味のない「物語」だなんて、これは徹頭徹尾「小説」で…
なんとなく、『けものみち』読みながらずうっと、思い出していて、そこにリオタールを掛け合わせた結果、どうしようもなく読みたくなり、村上春樹『羊をめぐる冒険(上)』を文庫で引っ張り出してきました。記憶していたよりも、出だしが長い感じです。
え? という感じでしたが、山田広昭の本って、『三点確保』の他には共著の『現代言語論 ソシュール フロイト ウィトゲンシュタイン』だけのようです。すご〜く昔に、読んだような、読んでないような。でも、まとまってて、今なおとっても便利です。
リオタール『ポスト・モダンの条件』を、室井尚「ゲームの行方」と併せて、数年ぶりに再読。
本日は、その由来を明かしにくいブログ名にちなんだエントリー(しかし、由来とは無縁な)です。千葉は成田山新勝寺の梅祭の一環として、表千家某氏による、野点(のだて)に行って参りました。あいにくの風だったのですが、なんとか天気はもち、初めてお手前を…
松本清張『けものみち』を読み終えました… うーん、でも、どちらがいいとかいうのはいささか下品になってしまうのですけれど、いずれにせよ、ドラマのできがずいぶんいいのは確かなことのように思われます。逆にドラマのいじり方に、巧妙に配役が生かされて…
もちろん、というべきか、今のドラマもみていたのですが、色々違う点もあるということで、松本清張『けものみち』を読みました。1番印象がちがうのは、秦野先生ですね。にしても、終わりになればなるほど、佐藤浩市と米倉涼子の凄みはいや増しに増していき…
今日は、本当に怒濤の送別会デーでした。よくたべ、よくのみ、よく喋らされました。自分で思っていたよりも重宝されていたようで、誤解にせよ、それはとても幸福なことです。 * 保田与重郎文庫で、ナポレオン=『英雄と詩人』を読む。初出誌が書いてないの…
三島由紀夫『鹿鳴館』を読み、水谷八重子と当世団十郎の松竹版を映像で見たのだけれど、やっぱり、ああいうキャスティングが映える戯曲ですね。言葉の解釈/領有をめぐって、最後まで闘争が続き、だから、出来事としての信頼や裏切りよりも、それをどう位置…
マンガはじめてですかね? 岡崎京子『リバーズ・エッジ』、なるほど切なくも現代的な、そして、(あるいは僕までもが)傷つくような作品でした。
山田広昭『三点確保 ロマン主義とナショナリズム』 もう〜、誰か速く教えてよ! という本でした。何度も読み返す本になることは間違いないです。っていうか、リブロ置いとけよ!
芥川賞作家、中村文則の『土の中の子供』を読む。骨太なのである。個人的にはダザイ系のように思いますが、本人は何か言ってましたっけね? 単にトラウマものに堕していなくて、がっちりしていて、品のある情感をたたえています。
なんと、地元の図書館に渋谷望『魂の労働 ネオリベラリズムの権力論』があったのです! これは、いっておきますが、文句なく名著です。もちろん、内容に疑問がないわけではないし、逆に理解しきれないところもありますが、序章「敗北の考古学」から「あとが…
「この傑作をなぜ誰も読まん!?」という扇情的なオビのコピーに完全に同意。僕にとっては、10代の時の、中上健次「十九歳の地図」のような意義を、20代にもっていたのが、この阿部和重『ニッポニアニッポン』でした。ま、サクラの日ですしね。
『日本浪曼派とナショナリズム』のビブリオで知り、国会でみた後、『ナショナリズムの両義性』即注文、安く買えるので皆さん買って読みましょう。文句なく名著です。いま60年で議論になっている『戦後』についても、その時々の文脈があったことがよく分かる…