2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧
地元の図書館に井筒俊彦『意味の深みへ』があってびっくり、デリダのエクリチュール論を中心に読む。
HLAハート『法の概念』を、足止めを食った午前様の電車内で通読、うーん、ハード。(もちろん?)あんまり理解できず…
隅田川花火に向かう人々の多い車内で、安野光雅/藤原正彦『世にも美しい日本語入門』、いささか「感心」しながら読む、うーん、感覚の懸隔。
深田久弥『津軽の野づら』、いいんですけどね、ちょっと巷の評価ほどはhitしない感じ。
野間宏、武田泰淳から三島由紀夫までのインタビューを、古林尚『戦後派作家は語る』で読む。聞き出しはイマイチという印象。
フラピエ『女生徒』を、岩波文庫で読む。表題作は、母娘の書簡なのであった。
大変刺激を受けた前作から、9・11を挟んで下河辺美知子という研究者が、いかに「現状」によって創られたかがよくわかる『トラウマの声を聞く』。辿り着いたのはエシックス、買ったのは早計だったかも。
地元図書館で発見したので近藤裕子『臨床文学論』を読むも、ついに理解できず。
社会思想史を専攻する後藤浩子さんによる、スピヴァック、ドゥルーズなどを主な参照枠としながら、自明の前提をしなやかにほぐし、硬直化したフェミニズム批評の完成を軽やかに乗り越えていく(たぶん)『〈フェミニン〉の哲学』、十全に読めた感じはおよそ…
久々にエクリチュール・フェミニンの仕事を読む。リュス・イリガライ『性的差異のエチカ』、例の比喩/訳は、何度読んでも生々しい…
5年くらい、書架のいい位置を確保しつつも読み通せなかった立岩真也『私的所有論』を、今度こそ、ということで新刊を機にじわじわ読み通す。いずれにせよ、この人から、「ねばり強く考えること」をずいぶん学んだと思う。
伊藤整『街と村 生物祭 イカルス失墜』、きついねぇ、書くのもしんどそうだけど、読むのも…
ちょっとズル。いつも「書物」単位なのですが、文庫の最後の一編、「金比羅」を読む、淡々とした書きぶりはこの時期の鴎外らしいのだけれど、オチは、鴎外にしか書けない、実に面白いものなのである。
一応、自分なりの文脈に基づき、久々に大江健三郎。駅のホームで読んだK氏の評論をうかつにも思い出しながら、『取り替え子 チェンジリング』読みました。
某の引っ越しにまぎれて、盗むようにもらったのを思い出しながら『ヴァルター・ベンヤミン著作集 1』拝読。ほこりが月日を感じさせます…
10年ぶりくらいで、春先からずっと読みたかったボルヘス『伝奇集』再読、さすが。
不思議なシリーズだけど魅力的なラインナップの「叢書倫理学のフロンティア」から、『スタイルの詩学』を読む。圧巻は西村清和。
一時期どっぷりはまった川上弘美さんのエッセイ『此処彼処(ここかしこ)』をよみ、ひさびさにその文章にふれ、なごむ。「小豆島」もでてきて、個人的にかなり盛りあがる。
即買いしたんだけど、川成洋『幻のオリンピック』、僕の勘違いでした。
大岡昇平『野火』文体は相変わらず苦手、「驚かないこと」を中心に読み直す。
病院で読むなよ、っちゅうことで、岡崎京子『ヘルター・スケルター』。ぼくちんには、『Pink』がちょうどいい感じ…
真木悠介『時間の比較社会学』、ちょっとビックリする。この抽象的課題を、死をフレームに説得的に語れる日本人社会学者って、恐るべし!
いろいろ言われてる速水敏彦『他人を見下す若者たち』ですが、私にとっては、その書きぶりがどうにも気に入りませんでした。 * はてなTシャツ欲しい!
鹿野政直『兵士であること』、ちょっと興味の角度が異なったのだけれど、短文もまた読み応え有り。
香山リカ『いまどきの「常識」』、うん、とっても、岩波なことがよくわかる本。不思議な連携の力学がわたしたちを連れ去ってしまうことへの危機感に支えられた抵抗実践。
網野善彦・鶴見俊輔『歴史の話』、とにかく「言葉」への繊細さ、です。
好ましいとはおよそ言えないタイムリーさですが、…。姜尚中『東北アジア共同の家をめざして』、理念正しくも、この現実。
引き続き香山リカ『〈私〉の愛国心』を読んで、10くらい下の人々とともに考える。日本を否定するのが不自然という感想が自然に出てくるようで、いやはや。
佐々木啓一『太宰治 演戯と空間』を通読、うーむ、え〜!連続のなかに、時折鋭いこと書いてあって、だからこの世代の文学的感性はあなどれない。…かな?
今、こういう80年代的な知性を軽やかに読むのって、とっても悪くないと思います。西川直子『〈白〉の回帰』、文句なし良書です。