『カルチュラル・ポリティクス1960/70』

せりか書房の定番フォーマットで出た『カルチュラル・ポリティクス1960/70』を興味深く読む。直接的な「68年」の回避、刺激的な若い書き手、OVERVIEWなど、素材と出来とテンションにはこちらの興味もありバラツキを感じるが、ここに書いている人達の他の仕事も読みたくなる本でした。とはいえ、上演論的パースペクティブを語った吉見俊哉ではなく北田暁大がセンターにいるせいか、演劇に関する論考がないのは、残念(これも直接的なものの回避の「身振り」なんでしょうかね)。