ソニア・リキエル『祝祭』

アマゾンというのは、実に便利です。『モードの帝国』で参照されていた、ソニア・リキエルSONIA RIKIELの著書である『祝祭』を、ずいぶん安い値段でGET(というか、1000円したら買わなかっただろうし……) 山田登世子の本を読んだ後だからかも知れないけれど、もう、圧倒的なR・バルト体感のフラグメント。しかも、すぐれて文学的!

 作品? 笑わせないでほしい。作品とは、あなたたちが作品という言葉で考えているようなものではないのだ。そうではない、違うのだ。そんなふうに作られるのではない。はじまりがある。ひとつの点がある。その点が伸び、展開して線になる。あるいは色、それとも形になる。この線、それとも色、それとも形を、揺さぶってやらねばならない。揺さぶり、折りたたみ、やさしく撫でてやらねばならない。それが、創り出す者の考えていることだ。テーマと結びあって、ひとつになるために。/度を越している!/そのとおり。創造とは度を越えているのだ。