長部日出雄『桜桃とキリスト』

長部日出雄『桜桃とキリスト　もう一つの太宰治伝』、あれ、こんなタイトルでしたっけ？　と思ったら、もうとっくに文庫になっていたのですね…　買ってから２回目なので、４年振りになるけれど、文章のよみやすさとはウラハラに、意外と読みにくいことを、ナナメヨミをして気づいた。それは、評伝にもかかわらず時系列に書かれていない点、引用部分が視覚的に見分けにくい点、にあるようです。評伝という制約上でしょうけれど、今一ヤマに欠け、また、やっぱり１冊目の『神話世界の太宰治』がよすぎるんでしょうかねぇ、物足りない感は否めません。